2005年11月23日(水)

ゆうひの丘

東京都多摩市連光寺3-25

ゆうひの丘公園

「絶景かな、絶景かな…」。天下の大泥棒、石川五右衛門でなくてもこの展望には見得を切りたくなるというものだ。

展望

聖蹟記念館から乞田川へ駆け下りる記念館通りの途中にある「ゆうひの丘」からは、多摩川の北に拡がる武蔵野の眺めが一望にできる。西は奥多摩の山並みから東は都心の高層ビル群まで、北はどこまで見えているのか。

それにしても、この広々とした地上を埋め尽す屋根の下では、どんな物語が紡ぎ出されているのだろうか。舒明天皇は天の香具山から民草の炊事の煙を眺めて国を想い(万葉集)、アメリはパリの街を見おろしてちょっとエッチな想像をする(映画「アメリ」、監督:ジャン=ピエール・ジュネ、2001)。

目の前に見えているのに触れることができず、決して会うことのない人々が生活する世界。なんだか不思議な感じがする。