2005年11月26日(土)

善福寺川公園/和田堀公園

東京都杉並区大宮2-23

善福寺川

昔は“プラタナスの散る音に振り返る”若者がいた(「風」作詞:北山修、1969)。ヘッドフォンを離さない今の若者の耳に、さて、落葉のささやきは届いているのだろうか。

和田堀公園

音が聞こえないだけでなく、感傷の質も変わってきているように思うのは気のせいか。枯葉舞う道をジョギングしている人は多いけれど、下を向いて歩いている人は見かけなくなった。だからどうということもないけれど。

善福寺川沿いの道を走っていると、公園の緑が外界の刺激を遮断しているせいか、想いが中にこもっていくような感じがする。ゆりかごのようにやさしい昔の想い出に逃げ込みそうになっている時、パリパリと枯葉を踏む音にハッとして我に返ると、一陣の風が吹いて「振り返らず泣かないで歩くんだ」という声が聞こえた。