2007年6月17日(日)

明治神宮御苑・菖蒲田

東京都渋谷区代々木神園町1-1

菖蒲田

いわゆる鎮守の森は、人の手の入らない神社の聖域に護られて、長い時間をかけてつくられるものだけれど、明治天皇を祀って大正9年(1920)に創建された明治神宮はまだ100年にもなっていない。それなのに、もう1000年もこの地にあるかのような深い森に包まれている。

明暗

森を形成している木々は、創建時に全国から献木されたもので、その数は約10万本におよぶという。それが「東京地方固有の原始林」となることを目標に、出来る限り自然に近い形で管理されている。

その森の奥に素晴しい菖蒲田がある。明治26年(1893)、病気がちな昭憲皇太后を慰めるために明治天皇の命によって水田だったところに植えられたもので、江戸系ばかり約150種1500株のハナショウブが集められている。厳重な品種管理をしているため、貴重な古い品種も見ることが出来るそうだ。

緩やかに弧を描く谷戸の奥にわらぶきの四阿が見える。観光客がいなければ、ここがどこだかわからなくなりそうだ。

「迷い込んだ山里には稲の代りに花菖蒲が一面に咲いていた」。そんな桃源郷物語の別バージョンが脳裏をかすめた。

代々木野と周辺の村落(JA東京)