散華乙女の記念樹碑
東京都西東京市新町1-1-20 (武蔵野女子学院)
東京都下では最大級の空襲被害にあった中島飛行機武蔵製作所では、700名を越える死傷者が数えられている。三鷹や太田の富士重工、荻窪の旧日産プリンスなど、中島飛行機の各地の工場は戦後それぞれに再建されたが、ここだけは被害が大きすぎて再建できず、いまは武蔵野中央公園(はらっぱ公園)などに転用されている。
被害は職員ばかりではなく、近隣の住民や学徒動員で奉職していた学生にも及んだ。MJの愛称で呼ばれる武蔵野女子学院に建てられた「散華乙女の記念樹碑」には、校内の防空壕で亡くなった女学生4名の名が刻まれている。女子校らしくいつも花や折鶴が絶えない。
「散華」というのは戦死を美化していう言葉だが、個人的には「さんげおとめ」ではなく「はなちるをとめ」と読みたい気がする。