勝鬨橋
東京都中央区築地6-20-11 (橋の資料館)
勝鬨をあげなくなって久しい。日々の生活の中に勝鬨をあげるような戦いの場面はそうそうあるものではないし、ひいきのサッカーチームもなかなか勝てない。「勝鬨」の何たるかもおぼつかなくなってきた。
調布から甲州街道をまっすぐ都心へ走ると勝鬨橋に着く。一度、皇居の半蔵門に突き当ったところで右に折れる以外は、曲ることも迷うこともない。自転車で行ってみるまでは別世界のもののように思っていたけれど、にわかに親近感が湧いてきた。
隅田川の河口にあるこの橋は、船が通過する際に橋の中央が両側に跳ね上がることで有名だ。舟運が盛んだった完成当時は一日に5回開閉していたそうだが、次第に橋の上を通る車に主役が移り、昭和36年には一日1回になり、昭和45年(1970)以降は開かずの橋となっている。
観光の目玉としてまた開閉させたい、という運動もあるようだが、果して再び勝鬨(橋)の上がる日は来るのか、楽しみだ。