原峰公園梅林
東京都多摩市関戸6-28
「春が来た」を歌う時、わたしの頭の中にはタンポポやレンゲが一面に咲いた野や里の景色が浮んでいるのだが、今まで、「山に来た」春はどうして感じるのだろうと思っていた。農家の裏山そのままのような原峰公園で、その答を見つけた気がする。
ひなあられをまき散らしたような梅林では、小さな花が陽を浴びてきらきらと輝いていた。空が狭い山間(やまあい)だからその輝きが一層華やかに見え、春らしいうきうきとした気分があたりに満ちている。わずかに咲き残った水仙の可憐な花が、「春を待ってたんだよ〜」と歌っているようだ。
こぢんまりとした園内は、自転車を置いて歩いて回るのにちょうど良い。
平べったい梅畑や小綺麗に造られた庭園とは違って、野趣あふれる景色の中で楽しむ梅もいいもんだ。