陸軍東京第一造兵廠跡
東京都北区十条台1-2-5(中央図書館)/1-2-1(中央公園文化センター)
今日リニューアルオープンした北区中央図書館は、大正八年(1919)に建てられた陸軍東京第一造兵廠275棟を再利用したものだ。
隣の中央公園に建つ文化センターは同じ造兵廠の本部棟(1930)。現在の陸上自衛隊十条駐屯地を含む一帯には、帝都有数規模の軍需工場があり、銃の弾薬を造っていた。
埼京線を挟んだ西側には第二造兵廠があり、現在も東京家政大学の敷地内に赤レンガの建物が残るという。石神井川の緑橋のたもとのポケットパークには、建物の一部がモニュメントとして残されている。他にも周囲には、小さな遺構が幾つか残っているらしい。
新しくなった図書館には、「赤レンガ図書館」という愛称がつけられたそうだ。戦後60年以上を経て戦争の悲惨な記憶は薄れて行く。レトロな赤レンガ建築に対する懐古趣味だけが一人歩きしなければよいが…。