ブルーベリー栽培発祥の地
東京都小平市花小金井南町1-23
夏になると冷凍にしたライチの実がおいしい。私が子供の頃にはなかったデザートだ。昔は絵本でしか見たことのなかった熱帯のフルーツや、聞いたこともなかったような不思議な果物が一般庶民の食卓にものぼるようになってきた。思えば、そういうことの始りが「ブルーベリー」だったような気がする。
世の中に広まったのは、ちょうど女の子とどこかへ出かけたり何かを食べたりすることに目覚めた頃だった。ブルーベリーを使ったケーキやアイスに、ちょっとおしゃれな雰囲気を感じたのを覚えている。スパゲッティーをパスタ、かき氷をフラッペと言い始めた頃。アイスコーヒーはまだ夏だけの飲物で、普通のコーヒーより値段が高かった。
最近は次から次へと新しいものが現れて、いちいち珍しいとかおしゃれだとか言っている暇がなくなった。それでも、ブルーベリーアイスには今でも特別なものを感じてしまう。青春の思い出なのかもしれない。
そのブルーベリーを日本で最初に栽培したのは小平の農家なのだそうだ。栽培発祥の地を記念する標識が、西武新宿線花小金井駅前に立っている。