金町浄水場取水塔
東京都葛飾区金町浄水場1-1
江戸川に並んで建つ金町浄水場の取水塔は、三角屋根と丸屋根が対照的でおもしろい。天気がよければ、日がな一日土手に寝っ転がって眺めていたいようだ。
魔女のおばさんみたいな三角屋根の第二取水塔は昭和16年(1941)。ダービーハット風の丸屋根を載せた第三取水塔は昭和39年(1964)。年は離れているけれど、年季の入った夫婦のような佇まいで静かに並んでいる。
二つの塔の間に立つ看板には「海から17.25km」とあった。多摩川でいえば上野毛あたり。最近は水道水を飲む人が減っているというけれど、確かに川面を見る限りではこの水を飲むことはちょっと遠慮したくなる。
ところが、金町浄水所には最新の設備(高度浄水処理施設)が導入されているので、供給されている水道水はなまじのミネラルウォーターよりきれいなぐらいだという。しかもこの水はペットボトルにいれて「東京水」の名前で販売もされており、水道管を通らない分おいしさが変わらないと評判だそうだ。