2009年1月27日(火)

狛 犬

品川神社

散歩の途中におもしろい狛犬を見つけると、ちょっと嬉しくなるものです。写真を撮りながら「ポケモンゲットだぜ!」などと子供のようなことを言っている自分に苦笑いします。厳めしいのや愛嬌のあるものなど、いろいろな姿に会えるのが楽しくて、各地の狛犬を見て回っている方もたくさんいるようですね。

六郷神社

狛犬の起源は、獅子と高麗犬という別々の動物で、古くから入口を警護する動物とされていました。枕草子にもその記述があるそうです。よく見かけるように神社の入口に置かれるほか、襖絵に描かれたり、御簾や几帳が風に煽られるのを防ぐ重しとしてつくられた置物などが知られています。

向かって右に口を開いた(阿形)角のない獅子、左に口を閉じて(吽形)角を頭にはやした高麗犬を配するのが基本形でしたが、永年の間に名前が狛犬に変わったようにその形も様々なバリエーションを生みました。角が丸いたんこぶに変わったのや、左右共に獅子舞の獅子のようになったもの、玉を抱えていたり子供と遊んでいたり…などなど。

獅子は千尋の谷にわが子を落として、這い上がってくるものだけを育てる、と言う逸話を造形した獅子山の父母を左右に分けた狛犬も見たことがあります。台座の下から見上げる仔獅子がけなげで、思わず応援したくなりました。

(左写真) 狛犬愛好家の落語家・三遊亭円丈師匠が平成十六年(2004)に奉納した品川神社のくも狛犬

(右写真) 「笑ゥせぇるすまん」にそっくりな六郷神社の狛犬(貞享2年(1685))