2009年10月31(土)

高風居

東京都三鷹市大沢3-10-2(国際基督教大学・泰山荘)

一畳敷

国際基督教大学構内を、文化祭の喧騒を抜けて奥へ進むと、ハケ沿いの雑木林の中にひっそりと古い日本家屋が点在している。「北海道」の命名者として知られる探検家松浦武四郎が建てた「草の舎(一畳敷)」に、紀州徳川家第15代当主徳川頼倫が茶室などを増築した「高風居」や、備前池田家上屋敷から移築された「待合」などからなる泰山荘だ。

外観

「草の舎」は松浦武四郎が日本各地から集めた歴史的建造物の古材で造られている。左写真で逆さまになった擬宝珠は、清水の鉄舟寺(元久能寺)の欄干だという。また、畳を縁取っている木材は後醍醐天皇陵から持ってきたもので、畏れ多いから踏んではいけない(と言うより、傷んでいるからだと思うけれど)と説明された。熊野から譲受けた天井には龍が描かれ、廊下側の壁板には譲渡の証文が書かれている。そんなあれこれの来歴を聴くのがおもしろい。

学生ボランティアが丁寧に説明してくれるので、絶対に聞き逃さないように。彼らのおかげで、楽しい一時を過ごすことができた。ありがとう。

泰山荘の由来(説明板) | 泰山荘(2002/11/04訪問)