火の見櫓と庚申塔
東京都三鷹市牟礼6-1-3
童謡・赤とんぼを作詞した三木露風の墓所がある大盛寺別院の前、人見街道と連雀通の交差点に火の見櫓が建っている。いまだ現役なのかどうかはわからないが、消防のシンボルとして町を見守っているのだろう。
その足元に並んで建っている庚申塔(元禄三年(1690)と五年(1692))の間に、「聞かざる」だけになった庚申塔がちょこんと顔をのぞかせている。
左右の塔にもあるように、一般には「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿が彫られているものだ。とすれば、土の下には「見ざる」と「言わざる」の二匹が埋められていることになる。それは、目隠しと口封じのため?
いったい、サルくんたちはどんなヘマをやらかしたのだろう。見てはいけないものを見て、みんなに言いふらしてしまったのか。それがいつのことで、どんなゴシップだったのか。この前を通るたびに、いつもそのことが気になってしょうがない。