谷保天満宮の南側
東京都国立市谷保749付近
谷保天神は、参道を下って境内に入るという珍しいつくりをしている。元は南側のハケ下にあった甲州街道が、江戸時代に今の位置に付け替えられたためだという。その「南側」に行ってみた。
閑静な住宅地に細い道が続いている。これが古甲州街道なのか、なんでもない小径なのかはわからない。それはどちらでも良いけれど、谷保天神境内に湧く常磐の清水から流れるせせらぎに沿った散歩は気持がいい。しばらく行くと真っ赤な天神橋の先に冬枯れの田園風景が見えた。
この辺りはまだまだ田んぼの多いのどかなところだ。もうすぐ梅が咲き、桜が咲き、用水で子供たちが水遊びをする夏を過ぎて、ヒガンバナの赤と稲穂の金色が競い合う秋が来る。都内でも数少ない、そんな四季折々の風物が楽しめる谷保の里がわたしは好きだ。