寒念橋・黒沢観世音
東京都青梅市黒沢1-519(竜雲寺)
小曽木街道の寒念橋交差点をを、飯能方面から来た車が何台も左折していく。この先の天寧寺坂通は、成木街道をバイパスして青梅市街に行く近道になっているのだ。
交差点の角に古い石碑が建っている。一つは明治時代の道路改修碑。右の二つが、橋の名前になった寒念仏供養碑だ。厳しい山の自然に晒されてかなり傷んでいるが、右端の碑には微かに文化二年(1805)の文字が見えた。
橋を渡った先に紅白の幟がはためくお堂が見える。訪ねてみると、その奥にもお堂があって青い旗も立っている。手前の紅白の幟が「浅草観音分身 黒澤観世音菩薩」、青い方には「黒澤成田不動尊」と書かれていた。こんな所で浅草の名前に出会うとは思わなかった。
こことの関連はわからないが、浅草の観音さまは、黒沢川を少し下って成木川に合流した先にある岩井観音が流されて浅草で拾われたものだという話があるそうだ。