馬事公苑前駐在所
東京都世田谷区上用賀2-1-2
駐在所の入口に、キラキラと輝くアーチが架かっている。何事かと思えば、馬事公苑に因んで蹄鉄がデザインされているのだ。
いうまでもなく蹄鉄とは、馬の蹄を保護するために装着するもので、U字形(馬蹄形)の金属を蹄の裏に釘で打ちつけて使用する。昔は馬沓という草鞋を履かせていたが、明治時代に西洋から蹄鉄が伝わって今に至っている。
わたしは蹄鉄の「釘で装着する」というところが気になって仕方がない。同じように西欧起源の家畜管理方法に焼印というものがある。当の牛や馬がどう感じているのかわからないが、生き物に釘を打ったり真っ赤に焼けた鉄を押しつけて火傷させるということを行なうこと、というかそれ以前にそういう発想をするところに違和感を感じる。
短絡的な意見かも知れないが、奴隷制度やホロコーストなどにも通じる彼我の考え方の違いなのかな、とも思ったりするのだがおかしいだろうか。
いずれにしてもこの交番、建物は何でもない3階建てのビルなのだが、この飾りだけで馬事公苑との関連を表現したうまいデザインだ。