2010年6月11日(金)

聖母病院

東京都新宿区中落合2-5-1

塔

以前、佐伯祐三旧居跡を訪ねた時にこの建物の前を通っているのだが、その時は「東京都選定歴史的建造物」だとは思いもよらず、洒落たマンションなのかと思っていた。

緑

平成15年(2003)に改装されているので外観はきれいになっているけれど、昭和6年(1931)にスイス人の建築家マックス・ヒンデル設計によって建てられた歴史のある病院だ。大きく育った木々にも時の重みを感る。正面玄関の上に見えている二つの塔や、三段目がアーチ窓になっている縦長の窓がイイ雰囲気。

佐伯祐三は周辺の景色を連作「下落合風景」に描いたけれど、日本の景色はあまり気に入っていなかったらしい。その後、再度パリへ渡り昭和3年に彼の地で客死している。

もし、彼の生前にこの洋館が建っていたら、どんな絵を描いていただろうか。

東京都文化局の説明板 | 佐伯祐三旧居跡