調神社
埼玉県さいたま市浦和区岸町3-17-25
今年は卯年。と言うわけで、以前から気になっていた浦和の調(つき)神社まで走ってきた。神社名の「つき」にかけて、月で餅をついていると言われるウサギが神使としてされており、狛犬ならぬ狛兎(万延二年(1861)奉納)が入口を守っている。
手水舎にも、本殿玉垣内の井戸から湧き出た霊水を吐いているウサギ。境内の池にも勢い良く水を吹きだしている噴水ウサギがいるけれど、こちらはご愛敬という感じかな。ウサギが嫌うのでペットを連れた参拝は禁止。ウサギづくしのユニークな神社だ。
ここは鳥居がないという点でも珍しい。神社の名前は律令時代の税制である祖・庸・調の「調(地方の特産品)」に由来しており、その倉庫があったために搬出入の邪魔になる鳥居が撤去されているのだという。
境内の奥には、江戸時代中期に造られた旧本殿を再利用した稲荷神社が祀られている。本社に鳥居がない憂さを晴らすかのように、こちらにはたくさんの赤い鳥居が建てられている。もちろん社殿の前ではお稲荷さん(狐)が睨みをきかせているのだが、旧本殿に彫り込まれたウサギたちは居心地が悪くないのだろうか。