函館ハリストス正教会
北海道函館市元町3-13
「ハリストス」は「キリスト」のロシア語読みに由来する。正教会は、東京・神田のニコライ堂で知られる宣教師ニコライらが、函館を経由して日本に伝えたロシア伝来のキリスト教の一派だ。
聖堂の屋根にニョキニョキと生えたキノコのような塔が特徴的だ。ロシアを代表する建築物として、モスクワの聖ワシリー聖堂など大きなねぎ坊主を載せた正教会の聖堂が紹介されることがあるが、ここでは控えめな印象でとても同じものには見えない。日本人の奥ゆかしさが表れているような気がするのは、わたしだけだろうか。
聖堂の裏にまわると、鐘楼の向こうに海が見えた。青い空、青い海に建物の白壁が映える。エーゲ海のどこかかイタリアの港町みたいな風景、と言っては大げさだが、まんざらでもない良い眺めだ。
こういう景色を見ると、遠くへ旅してきたんだなぁ、という気になってなんだかうれしい。
門前の説明板 | 函館市教育委員会の説明板 || 1980年の訪問記