丸森のガラスカーテンウォール
宮城県伊具郡丸森町船場
壁面の無い全面ガラス張りのファサード、と書けば、鏡面ガラスで覆われた最新工法の近代的ビルを想像するけれど、写真の通りの古い民家。でも、間違ってないでしょ?
阿武隈川に架かる宮城県道45号線の丸森橋は昭和4年(1929)竣工のトラス橋で、別名モダン橋とも呼ばれている。当時としては近代的な、つまりモダンな橋だったわけだ。
その「モダン」にあやかったのか、橋の南側の橋詰付近に立つこの家は、当時なら和紙(障子紙)を貼ったであろう障子をすべてガラス張りにしている。まさにガラスカーテンウォール。二階のガラスの内側が白いのは、実際にカーテンが引いてあるようだ。
ガラスは普通の住宅用と思われる。雨戸の戸袋が見当たらないけれど、雨風の強い日もこの状態で耐えてきたのだろうか。心配というか不思議というか、気になって眠れない。