坂町大日堂の猫神様
宮城県伊具郡丸森町金山字坂町
国道113号線から「金山城址→」という案内に従って路地に入る。こんなところに何があるんだろう?と思うような細い道の先に城跡への入り口があり、その向かい側の白壁を巡らせた立派なお屋敷の奥に雑草に埋もれかけたような神社があった。
入り口に鳥居が立っていたので神社と書いたが、扁額には「大日堂」とある。大日堂とは大日如来を祀るお堂だから仏教のお寺のはずだが、大日如来と天照大神を同一視する神仏混淆の名残がまだ残っているようだ。
低く垂れ下がったしめ縄を潜り、参道を塞ぐ倒木をまたいでアスレチックゲームのように進む。油断をしたらクモの巣に顔を突っ込んだ。
参道の先には雑草に覆われた広い広場(境内)があり、お堂というよりは地域の集会所のような素朴な小屋が建っていた。広場のすみには遊ぶのが憚られるような古びた滑り台。その周りをいくつかの石碑が取り囲んでいる。
目当ての猫神様は、その石碑群から離れたお堂の裏手にあった。雨風にさらされて顔はのっぺらぼうになっているけれど、しっかりと彫られているので姿かたちははっきりとわかる。その姿が最中に見えた。あるいは人形焼か。
そんなおみやげがあったらいいな。