子連れ玉乗り狛犬
広島県尾道市東久保町20-28 浄土寺
浄土寺の境内にある丹生神社の狛犬は玉乗りをしている。大きな玉に両方の前足を載せて、さぁこれから上に乗るところ、という感じ。いままでに、あまり見た憶えのないポーズだ。
向かって左の吽形は、その玉に子獅子がじゃれている。ぼくも乗せてよぉ。玉乗りやってみたいよう。
右の阿形はどうかなと見ると、後ろ足の下に小さな姿が見えた。まだ生まれたばかりの赤ちゃん狛犬。生まれてすぐ、お母さんのお腹をよじ登って袋に入るというカンガルーの赤ちゃんを思いだした。
とすれば、阿形がお母さんで、吽形がお父さんかな。顔つきや玉に乗る姿もそんな風に見える。人間界でも、お父さんは子供と遊び担当を任される。
奉納年は安政三丙辰年（1856）。大きな三角の耳がピンと立っているところも珍しい。
（文化財） ： 浄土寺 ｜ 浄土寺宝篋印塔・石造五輪塔