琵琶湖疏水
京都府京都市左京区南禅寺草川町17 琵琶湖疏水記念館
滋賀県は京都にいじめられるらしい。
当事者ではないので詳しいことはわからないが、隣同士の一方はなんでもある都、もう一方はなんにもない田舎という図式だろう。京都民に散々いじめられた滋賀県民が、「琵琶湖の水止めたろか!」といって逆襲するのが鉄板ネタになっていると聞いたことがある。
ここで言う「琵琶湖の水」が明治時代に開発された琵琶湖疏水だ。水道水や灌漑用水はもちろん、水力発電にも使われるほか、かつては人や物を運ぶ舟運にも利用されていた。
京都市営地下鉄東西線の蹴上駅周辺には、その琵琶湖疏水に関連した観光スポットが集まっている。
駅の真上を通っているのが、かつて舟運に使われたインクライン。今は使用されていないが、まだ線路の残る道は遊歩道として歩くことができる。以前放送された「ブラタモリ」(NHK)では、タモリが地面に這いつくばってレールを止める犬釘や、日本の鉄道の歴史より古い1887年の製造年が彫られた英国製のレールを夢中になって探していたのが印象的だった。
三条通を少し下った左手には、煉瓦造りの蹴上発電所(写真は下記の「インクライン(傾斜鉄道)」のリンクにあり)。一見廃墟のように見える無人の施設だが、まだ現役で発電を行っている。
坂を下りた先には南禅寺船溜。中央にある噴水は、モーターなどを使わず、疏水の高低差による水圧を利用して水を噴き上げている。水辺にある琵琶湖疏水記念館で、疏水のあれこれについて資料や解説を見ることができる。
南禅寺境内を通る分水路、水路閣も必見だ。
インクライン(傾斜鉄道) | 三十石船と蹴上インクライン | 巨大な輝き(京都市三大事業記念モニュメント) || 水路閣