2020年11月2日(月)

翼竜の彫り物

神奈川県鎌倉市山ノ内409 円覚寺

左

鎌倉の円覚寺で、国宝の舎利殿が特別公開されるというので見に行ってきた。例年この時期は東京都の文化財ウィークで、特別公開される文化財を見て回っていたのだが、今年はコロナ禍で公開がほとんど無くなってしまったので、ちょうど良かった。

右

公開の機会の少ない国宝を見られたことはもちろん良かったのだが、実は、今回一番の収穫だったのは大方丈の唐門に翼竜の彫り物を見つけたこと。

一般に、東洋の龍には翼が無く蛇のように体が長い。西洋のドラゴン(竜)には翼があり、ゴジラ型というか、体躯は短くて太い。これまでに神社仏閣で数々の龍を見て来たけれど、どれも長い体をくねらせた蛇型だった。

ところが、ここ円覚寺の龍は立派な翼をもった翼竜だ。胴体は短い蛇型で二本足だが、脚ではなく腕のようにも見える。向かって右の彫り物は、若干、竜頭蛇尾な感じが否めない。

特に説明も無く見逃しがちだけれど、わたしには価値のある発見だった。

舎利殿の説明板 | 唐門(勅使門)の説明板