猿 橋
山梨県大月市猿橋町57
以前から見たいと思っていた日本三奇橋の一つ、甲斐の猿橋に行ってきた。
今まで甲州街道を走って行くことばかりを考えていたのでいいサイクリングコースが立案できなかったのだが、猿橋を起点にして小菅村から奥多摩を回ると片道輪行で100qちょっとという案を思いついて、紅葉狩りに一回りしてきた。
橋脚が無く、吊橋でもない。南京玉すだれという大道芸で、簾を斜めに伸ばして橋や釣り竿に似せるというのがあるけれど、まさにあんな感じ。あるいは、LEGOのブロックを組み立てて橋を作ったらこういう形になるだろう。
野猿が体を寄せ合って橋を造る様子を見てこの形を思いついたという話も面白いが、雨による木材の腐食を防ぐために橋を支える刎木(はねぎ)や柱に屋根が付いているのも変わっている。まさに奇橋というにふさわしい。
橋から見下ろすと、深い渓谷の底をエメラルドグリーンの水がゆったりと流れている。両岸の切り立った岩壁を彩る紅葉が水面に映えて美しい。
朝早く、まだおみやげ物屋さんも開いていない時間だったけれど、すでに何組もの観光客が訪れて、秋の絶景を楽しんでいた。