ブラック・ジャック
東京都東久留米市本町1-4 東久留米駅西口前(銅像) / 本町3-3-1 東久留米市役所前(マンホール)
東久留米駅前にブラック・ジャックとピノコの銅像が建った。作者の手塚治虫が晩年の約10年間を東久留米市で過ごした縁で、市制施行50周年記念事業の一環として建てられたものだ。併せて5種類のデザインマンホールも市内に設置された。
今日がお披露目なので、報道陣が集まって写真を撮ったり市民に感想を聞いたりしている。絵的効果を狙って小さな子どもと一緒のお母さんや女子高生にインタビューしているのだが、どうも話があっていないようだ。
それもそのはず。手塚治虫は彼らがまだ生まれる前の平成元年(1989)に亡くなっている。「ブラック・ジャック」の雑誌連載はさらにさかのぼる昭和48年(1973)から昭和53年(1978)だから、いくら有名とは言っても、昔の話という意味では夏目漱石の「吾輩は猫である」と同じ感覚なのかもしれない。平成になってからアニメ化された(2004〜6)がそれも随分前の話だ。
「彼(手塚治虫)がいなければ「トイ・ストーリー」は生まれていないかもしれないんですよ」などと熱弁を振るう記者の声を傍で聞きながら、見向きもされない年代どんぴしゃりの老人はただ黙々と写真を撮って帰ってきたのだった。
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