東京2020大会 聖火台
東京都江東区有明3-1-10 夢の大橋
シンボルプロムナード公園の中ほど、お台場と有明を結ぶ夢の大橋にオリンピック/パラリンピックの聖火が灯されている。聖火台は開会式で使用されたものと同じデザインだが、サイズは約3分の1のコンパクサイズになっている。
「木と緑のスタジアム」をコンセプトにした新国立競技場では消防法上の問題などにより常設ができないため、開・閉会式を除く大会期間中、聖火はここに移され、環境にやさしいとされる液体水素を燃料として燃え続ける。
競技は無観客で行なわれており、聖火台も観覧を自粛するよう要請されている。
その一方で、周辺には競技体験などができる「FAN ARENA」「FAN PARK」が設けられ、消極的ながら来場を促す宣伝もしている。聖火台の周りでも、係員が「立ち止まらないでください」と呼びかけているが排斥されることはない。GOなのかSTOPなのか、なんとも複雑な状況だ。
聖火台の周りは思いのほか空いていた。その分、念入りにポーズを決めて記念撮影をする人などみんな存分に聖火を楽しんでいる様子だ。その笑顔は、外の世界を想像させないように隔絶された"夢の国"で遊ぶ人たちの姿に重なって見える。
厳重に囲われたフェンスの向こうに燃える炎は遠く、実感のない蜃気楼のようにゆらゆらと揺らめいていた。
※ 聖火台は会期終了後に撤去され、2022年に場所を変えて保存・展示されました。