宮前春日神社
東京都杉並区宮前3-1-2
神社の門前に電話ボックスではない雨ざらしの公衆電話を見つけて足を止めた。液晶画面は焼けていて使えるかどうか怪しい雰囲気だったが、受話器を取ると通じているらしい信号音が聞こえる。珍しいものを見つけたついでに神社の中を覗いてみると、ここにも珍しいものがあった。
狛犬に代わって、二組の鹿の像が参道を護っている。鹿は春日神社の神使だ。
手前側の鹿には立派な角が生えているのだが、石造で角を表現するのは難しかったようで、一見すると長い耳を持ったうさぎのように見える。左右ともに損傷が激しいのが残念だ。台座には昭和十二年九月の銘があるが教育委員会の説明板には「小鹿一双は明治三十三年」とあるから台座も損壊して入れ替えたものかもしれない。
拝殿側の鹿には角がなく、子鹿か牝鹿か。もったりとした感じはこぶのないラクダか古代の大型哺乳類のようにも見える。もちろん、そんな神使はいないけどね。
犬も歩けば棒に当たる。まだまだ見つけていないおもしろいものはありそうだ。
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