鐙摺の不整合を示す露頭
神奈川県逗子市桜山9-2-8 付近
逗子駅から海岸に出て、さぁこれから江ノ島まで快適なシーサイドサイクリングを楽しむぞ、というスタート前にちょっと寄り道をした。
田越川沿いに県道24号を下り河口の渚橋を渡らずに直進した先に、神奈川県の天然記念物に指定された「鐙摺(あぶずり)の不整合を示す露頭」がある。
左写真の左下に写っている教育委員会の図解によると、パネルがあるところは防空壕の跡で、その右側の黒い部分が葉山層群(鐙摺層)。その上を左上から右下に斜めになって覆っているのが三浦層群(逗子層 田越川砂礫岩部層)。その二つの層群の境目が不整合面なのだという。
地学には詳しくないので「ふ〜ん」という感じなのだが、寄り道したのには訳がある。コロナ禍前(2019年)にとびしま海道を走ったとき、呉から起点の安芸灘大橋に向かう途中に「広小坪の褶曲と断層」という露頭に立ち寄ったことを思い出したからだ。
あの時は、それまで海岸を離れて走っていた道がそこから一転して海沿いの絶景ロードに変わり、とびしま海道への期待も膨らんでワクワクしながらペダルをこいだことを思い出す。あの景色にこれから走る江の島までの道のイメージが重なって、「露頭から始まる絶景シーサイドロード」というスローガンがわたしの頭の中に浮んできた。
ほかの人には何でもない所だけれど、わたしにはそんな思い出につながる貴重な立ち寄りスポットなのだ。