くじら橋
東京都稲城市長峰1-1 / 向陽台4-1-1 稲城中央公園内
多摩丘陵の山の中。稲城中央公園の入り口に親子のクジラが泳いでいる。
八ヶ岳山麓の佐久地方には「小海」「海ノ口」「海尻」など海の付く地名が多く、千曲川を遡ってクジラが訪ねてきたことがあるという昔ばなしがあるそうだが、ここにもそんな言い伝えがあるのかな。
公園は広い中央分離帯のある道路(南多摩尾根幹線道路)を挟んで南北に分かれていて、その間を「くじら橋」という歩道橋が結んでいる。クジラの親子はこの橋に因んだオブジェなのだ。
橋の名前は地元の小学生からの公募によって命名された。竣工は平成9年(1997)。シロナガスクジラのお腹のようにふっくらとした、コンピュータ設計ならではの滑らかで優美な曲線美が印象的だ。土木学会田中賞を受賞した記念碑が橋の袂に建っている。
全長107mの橋の周りには広々としたスペースが広がり、大海原を優雅に泳ぐクジラのイメージが脳裏に浮かんでくる。いい名前を付けてもらったね。