東山温泉
福島県会津若松市東山町大字湯本
今回の旅では温泉宿に泊まることにした。
と言っても、退職記念やコロナ後の旅行支援キャンペーンに乗じて奮発したのではない。ただ単に、今空いている一番安い宿を探したらそうなったというだけのことだ。
会津若松市内から自転車で30分足らず。都会的な街並みが消えて山間のひなびた温泉地にたどりついた。東山温泉は会津の奥座敷と呼ばれているそうだ。
夕食のお膳に器が10以上並びそうな大旅館があるかと思えば、わたしが泊まったのはその反対の、予約サイトの口コミに「虫が出る」と書かれてしまうような古い小さな宿だった。でもお湯は同じ。いい湯だった。
途中、「射的」の看板を掲げた遊興施設らしいものがあったけれど、営業しているのかどうかは怪しい雰囲気。並んでいる建物も寂れた感じだったのはコロナのせいか、以前からそうなのか。
画家・詩人の竹久夢二が何度か滞在していたという。彼の詩「宵待草」を刻んだ詩碑が温泉街の中ほどに建っている。