明 神 峠
静岡県駿東郡小山町上野
東京2020大会自転車ロードレースの明神峠モニュメントは、実際の明神峠よりかなり上にある。銘板に記載されている通り、この区間は平均勾配10%、最大勾配18%の激坂で、モニュメントを建てられるような平地がないのだ。
モニュメントはその18%を再現したスタンドになっている。
わたしが写真を撮っていると、脇のスペースで休んでいた家族連れの一人が物珍し気に寄ってきて、「ここはオリンピックのレースコースだったんだって!」と言いながら戻って行った。
トイレ休憩でもなく記念碑があることも知らずに景色も見えないこの場所で、車を止めて休ませなければならないほどの急坂を上って来たのだと知らされる。
近くに立っていた標識のよればこの付近の勾配は13%。この先、明神峠(バス停)付近が16%。そして最大勾配18%を交え、麓の集落まで5km近くの道は一瞬も緩むこと無く500m以上の標高差を一気に駆け下りていく。今までに走った中でも、こんなに長い区間激坂が続くところは初めてだ。
こんな坂を上ろうとは微塵も思わないが、下りもまさに転げ落ちるような感覚でかなり怖い。ダウンヒルの爽快感を味わうゆとりもなく、必死で下りてきた。