雲雀乃苑
福島県いわき市平薄磯宿崎33
わたしにとって美空ひばりといえば、小学生の頃のヒット曲「真赤な太陽」(1967)が思い出深い。すでにその当時、NHK紅白歌合戦のトリといえば美空ひばり(※)というほどの大御所だった彼女が、ミニスカートをはいてゴーゴーダンスを踊りながら歌う姿を見て、生意気にも「おばちゃん(昔の人)頑張ってるな」などと思ったことを覚えている。
1937年生れの彼女は当時30歳。まだそんなに若かったのかと、今調べてみて驚いた。
その後、スキャンダルや病気などで表舞台から距離を置いていた彼女が、大病からの復帰第一作として1987年に発表したのが「みだれ髪」。その歌碑が塩屋埼灯台近くの雲雀乃苑に建っている。
歌碑の横には遺影碑が並び、その前に立つと自動再生で彼女の歌を聴くことができる。近くの浜辺にはデビュー当時の姿の「永遠のひばり像」もあって、周辺はひばりファンの聖地とも言われている。
特にひばりファンというわけではないわたしにとっても、昭和の思い出を残す場所として感慨深い。
旅に出るといわゆる「ご当地ソング」ゆかりの観光地に出会う。多くは演歌だが、GRAYの函館やサザンオールスターズの茅ヶ崎などバンド縁の地として観光地になっているところもある。そういう場所を訪ねると、その歌や歌手・バンドのファンでなくても、自分の人生のどこかで聞いたことのある曲を思い出して懐かしく思う。
最近はやりのYOASOBIやADOを聞く人たちにも、そういうことはあるのだろうか。
※ 1954年と1957年〜1972年に通算17回出場し、そのうちの13回でトリを務めている。
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