2024年5月25日(土)

旧松代駅 / 汽車ポッポ歌碑

長野県長野市松代町松代松代殿町70

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松代から長野へ行くバスは松代駅前から出る。駅前とは言っても駅に電車は来ない。ここを走っていた長野電鉄屋代線は、平成24年(2012)に廃線になった。

駅舎

駅舎は大正11年(1922)の開業当時のままに、懐かしい雰囲気を残したたたずまいだ。待合室に建物の詳しい説明が掲示されている。

駅前に童謡「汽車ポッポ」の歌碑が建っていた。作曲者の草川信(しん)が当地の出身なのだそうだ。

長野電鉄は大正15年(1926)には早くも電化されているので、この駅に汽車が来たのはわずか数年間のことだった。昭和12年(1937)につくられたこの歌は、作詞者にゆかりのある御殿場線を舞台にしている。

鉄道は来なくなったけれど山奥の寒村というわけではなく、悲壮感はないのだが、何となく寂しい雰囲気が漂っているのは否めない。廃線から10年以上経っても、屋代線の廃線跡地を歩行者・自転車専用道路として再活用する計画はまだほとんど進んでおらず(※)、駅の跡を道の駅など賑わいの拠点とするようなこともないようだ。

旅人は廃線跡のノスタルジックな感じがいいなどと無責任なことを言うけれど、現地の人たちの悩みは尽きないのだろうなと思う。

※ 昨年(2023)9月の時点で全24.4km中9.8kmが整備されました

旧松代駅舎について | 汽車ポッポ歌碑