復原された文化財建築
宮城県気仙沼市魚町2-2-12 男山本店 / 2-1-17 角星
気仙沼を訪ねたら、最初にこの建物を見ようと決めていた。前回来た時には建物の下部が津波で流されて、だるま落としのように三階部分だけがストンと落ちていた男山本店だ。2020年に再建されて元の三階建てに戻った。
新しくできたきれいな商業施設よりもなによりも、この姿がわたしにとっては復興の証に見える。
前回は気づかなかったけれど、港周辺にはほかにも国登録文化財に指定された建物がいくつかあって、いずれも修復・再建されていた。
右の写真は昭和初期に建てられた角星(かくぼし)店舗。土蔵風木造2階建の1階が損壊、2階部分も敷地の奥に流されたものが、2016年に再建された。
一方で、前回の写真では男山本店の左側に建物が見えたが、今は空き地になっている。元の姿に復原されたものがあれば、新しい姿に生まれ変わろうとするものもある。復興の形は様々だけれど、町は一歩一歩未来に向かって進んでいる。