2024年11月4日(月)

数馬の切通し

東京都西多摩郡奥多摩町白丸

切通し

今日は幾つトンネルを越えて来たことだろう。

車社会になってできるだけ上り下りなく平坦に道を通すために、山道にはたくさんのトンネルが掘られてきた。奥多摩の山を越えていく青梅街道にも数えきれないほどのトンネルが通っている。

トンネル掘削の技術がなかった昔、江戸時代のはじめに切り通しという方法で道を拓いた跡が青梅街道の白丸トンネルの上に残っている。

多摩川

岩を切り拓いた切り通し部分はわずか数mしかない。それでも荷物を持っていたり子どもを連れていたりする人には、大岩を越えていく苦労が無くなり助かったことだろう。

その大岩の上から多摩川とその奥の山々が見える。岩を穿ってまであそこに行きたいと人々に思わせた原動力は何だったのだろう、と思うわたしも、ご苦労様なことに今日はわざわざ自転車を走らせてあの奥まで行ってきた。

大正12年(1923)に数馬隧道、昭和48年(1973)には現在の白丸トンネルが開通。その後もたくさんのトンネルが開通し、道路の舗装もよくなって、おかげで生活のための物流はもとよりドライブやサイクリングで山道を走ることもできるようになった。

今日もたくさんの行楽客、特にバイクツーリングの人たちに出会った。でも、トンネル内に轟く爆音はしんどかったね。

奥多摩町教育委員会 | 数馬隧道