2011年10月4日(火)

ケルネル田圃

東京都目黒区駒場2-19-70(駒場野公園)

水田の碑

京王井の頭線の駒場東大前を出た下り(吉祥寺方面)電車の左手車窓に目をやると、この時期、駒場野公園の田んぼに並んだ案山子たちの楽しい姿を見ることができる。毎年行われる「こまばのまつり かかしコンクール」に出品された作品の数々だ。

ケルネル田圃

この田んぼは「ケルネル田圃」といって、かつては明治11年(1878)に開校した駒場農学校の実習田だったところだ。駒場農学校はその後、東京大学農学部、筑波大学、東京農工大学農学部に引き継がれて日本の農業の発展に寄与してきたことから、駒場は日本近代農学発祥の地といわれている。

かかしコンクールは、その故事にちなんで開催され、今年で30回目になる歴史あるイベントだ。

車窓からの眺めは、通勤通学の無味乾燥な気持ちを和ませてくれる。ところが、自転車で行くと、田んぼの周りは木々に囲まれていて、公園内からは案山子たちをよく見ることができない。田んぼへの立ち入りも禁止されているので、何とも中途半端な気分で、由来碑などを眺めて帰ってくることになる。それが、ちょっと、残念だ。

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