2011年11月3日(木)

太宗寺

東京都新宿区新宿2-9-2

内藤家墓所

江戸幕府が五街道を整備した当初、甲州街道の、日本橋を出て最初の宿は高井戸だった。高井戸までは約4里。東海道の品川宿や中山道の板橋宿が、日本橋からおおよそ2里程度のところに設けられていたことからすると、ちと遠い。

閻魔堂

というわけで、高井戸の手前に元禄10年(1697)新しく宿場が開かれた。だから「新宿」。信濃高遠藩内藤家の屋敷があったことから内藤新宿と呼ばれた。

かつての宿場町だった四谷大木戸から新宿追分までの区間を、現在の甲州街道(国道20号)は新宿御苑(内藤家下屋敷跡)の下を潜る地下トンネルでバイパスしていく。新宿通の一部となった旧甲州街道にその面影を見つけるのは難しいけれど、なかほどにある太宗寺を訪ねると、数々の文化財にそのなごりを見ることができる。

表通りの喧噪をよそに、境内はひっそりと静かだ。受付でもらえる「新宿ミニ博物館」と銘打った解説パンフレットを参考に、ゆっくりと見て回ろう。

(太宗寺の文化財) 江戸六地蔵 | 閻魔像 | 奪衣婆像 | 切支丹灯籠 | 内藤家墓所 | 三日月不動像/布袋尊像