滝の渡し
東京都昭島市拝島町5-13先(昭和用水堰付近)
御岳渓谷へ紅葉狩りに行った帰り道、昭和用水堰のあたりで日が暮れた。暮れ残る空に大岳山のシルエットがきれいに見える。対岸には夜霧がたなびいて神秘的な雰囲気だ。
昭和8年(1933)に用水堰が建設される前、ここには「滝の渡し」と呼ばれる渡しがあったという。特に記念碑や説明板の類もなく、昭島市のHPにも掲載されていないが、明治時代の地図にはその記載があるそうだ。
地図上で用水堰(滝の渡し)から奥多摩街道方面に線を引くと、今は啓明学園となっている伏見宮別邸と三井家別邸の間を通る道になる。左写真は学園内に残る切り通しの跡をハケ上から見たところだ。写真下半分の左右にハケを登る道の側壁の石積みの跡が微かに見える。
文化財ウィークの見学会の時に学園の方に伺った話では、この道が現在の国道16号の旧道、千人同心街道の跡ではないかと言うことだった。