2012年1月19日(木)

黒人塚

東京都墨田区東向島3-5-2(白鬚神社)

黒人塚

一目見て「ぎょっ!」とした。

参道の脇に古い石碑が固めて並べてある。江戸〜明治時代の有名人たちを顕彰するものらしいのだが、長い年月の間に傷んだり、達筆すぎたりして読めないものばかりだ。説明板はほとんど無く、あっても浅学なわたしにはほとんどその名が分からない。

その中で目を惹いたのがこれ。里人でも異人でもなく「黒人」。絵本「ちびくろサンボ」が絶版になるなどこの種の表現に神経質になっている昨今、この堂々たる存在感はなんだ?と気になったが、調べてみると浜辺黒人(はまべのくろひと)という江戸時代中期の狂歌師の石碑だった。

確かに、建立年を調べるために撮った側面の写真には、寛政十二年(1800)と彫られた横に「玄二号黒人」の文字が読める。本名を北島玄二といい、玄の字が黒に通じることから黒人と号したと言うことらしい。

ここには「江戸・東京の農業(JA東京)」の解説板があると言うことだけで立ち寄ったのだが、この碑やヒゲの狛犬などの面白い発見があった。この解説板は都内50ヶ所の神社に設置されていて、散歩ネタに困った時に、こんな風に重宝する。

寺島ナス(JA東京) | ヒゲの狛犬