2012年2月3日(金)

独活橋(うどはし)

東京都武蔵野市関前5-20付近

うどはし

「うどの大木」という言葉がある。ひょろひょろと背ばかり高くて役に立たない大男。わたしも子供の頃は背が高かったので、そんな風に言われたことがある。

うどはしの碑

実際のうどの木を見たことはないが、もやしの親分のようななまっちろい(生白い)あの姿から、確かにあれが大きくなっても役に立たないだろうなと想像している。

山野に普通に育つ山ウドに対して、よく見かける白いものは「白ウド」と呼ばれる栽培もので、モヤシやホワイトアスパラと同じように、土を被せたり地下室やトンネルなどを利用して日を当てずに育てたものだ。

東京の多摩地区は全国でも有数のウドの生産地として知られ、玉川上水にはそのウドの名を冠した「独活橋(うどはし)」が架かっている。この近くの農家高橋米太郎氏が、東京ウドを一躍有名にした「穴蔵(地下式)軟化栽培」の創始者であったことから命名されたのだという。

ちなみに、ウドはウコギ科タラノキ属の多年草で、大きくはなるけれど「大木」にはならないそうだ。

独活橋の碑 碑文 | 江戸・東京の農業の説明板(武蔵野八幡宮)