亀戸天神の梅
東京都江東区亀戸3-6-1
亀戸天神社の由緒によれば、正保三年(1646)に太宰府天満宮の神官が神木「飛梅」の枝で作った天神像をこの地に祀ったのが亀戸天神の始まりとされている。寛文二年(1662)に社殿、回廊、心字池、太鼓橋などを本家太宰府に倣って造営し現在に至っているという。
境内には菅原道真ゆかりの梅の木がたくさん植えられ、ようやく咲きそろってきた花を待ちわびた人たちが訪れて梅見を楽しんでいた。藤の名所として有名ではあるけれど、やはり天神様に梅は欠かせない。
江戸時代には、この近くに有名な梅屋敷(梅園)があった。明治時代の水害のため梅園は失われてしまったが、ゴッホが模写したことでも知られている安藤広重の錦絵(名所江戸百景)が残っている。境内右手(東)から北へあがっていった浅草通沿いに記念の碑が立ち、傍らで一本の紅梅が満開の花を咲かせていた。