天祖神社の獅子山狛犬
東京都青梅市長淵8-780
尾根の端にある天祖神社の、参道の石段は229段ある。鳥居をくぐり、150段ほど登ってやっと着いたかと思ったところは踊り場で、一対の獅子山狛犬が最後の参道の入口を守っている。
谷底から這い上がってくる子供を厳しくも温かいまなざしで見守る親獅子。参拝者も子獅子と同じように必死になって登ってこいということか。
獅子山の後ろには「大正十三年一月 摂政宮殿下御婚儀記念」と彫られている。病弱だった父・大正天皇の摂政を務めた昭和天皇の御成婚を記念して建てられたものだ。大正天皇が年齢的にも政治的にも短命だったことを思うと、やがて親となり跡継ぎを育てる摂政宮の姿を狛犬に託し、強い天皇の誕生を願って奉納されたと考えるのは…、深読みのしすぎだな。