鎧 塚
東京都青梅市沢井1-285付近
昔から知っていたので気がつかなかったが、よくよく考えてみればJR青梅線の「軍畑(いくさばた)」駅は難読駅名かもしれない。読みなら「ぐんばたけ」、書くなら「戦畑」と言ったところか。
と思って辞書を調べたら、「軍」の訓読みは「いくさ」だった。なんだ、わたしが知らなかっただけか。
高台にある駅の下、青梅街道から山側に入ったところに小さな塚がある。戦国時代に合戦があり、その時に戦死した兵士の武器を埋めて供養した跡だという。軍畑という地名はこの合戦に由来しているそうだ。
塚の隣には茅葺き屋根をトタンで覆った旧家が建っていて、その屋根を妻側から見た姿が折り紙の兜を彷彿とさせる。図らずも実現した鎧と兜の組み合わせが面白い。
隣の二俣尾駅前にある海禅寺はこの戦いで滅ぼされた当地の豪族・三田氏の菩提寺で、後世に建てられたとされる供養塔(通称・三田氏墓所)が残っている。