田島ヶ原サクラソウ自生地
埼玉県さいたま市桜区大字田島字秋ヶ瀬・字平野原/大字関字秋ヶ瀬地内(さくら草公園内)
「サクラソウ自生地」は真っ黄色に染まっていた。あたり一面を埋め尽くすノウルシの隙間に、ポツリポツリとピンク色の群落が見える。主客逆転ではあるけれど、天然記念物なので、人が介在してサクラソウ畑にしてしまうことはできない。
園芸種として育てられているサクラソウたちは、鉢植えにして大事に窓辺に飾られたり、絨毯のように敷きつめられて華やかに人々の視線を集めているけれど、野生の花は他の草花とも共生してたくましく生きている。「花が少なくて残念だ」なんて思うのは人間の身勝手というものだろう。
さくらそう公園には自生地が二区画あって、小さい方の第二自生地(右写真)にはノウルシが少なく、草原にサクラソウが咲く「想像通り」の景色が広がっていた。その上をサクラ吹雪が舞っている。サクラとサクラソウ、同時に主役を演じるという訳にはいかないようだ。