季節外れの中道梅園
東京都青梅市梅郷4-658-5
梅まつりの賑わいが去って、梅の里に静けさが戻ってきた。ちょうどお弁当の時間になったので立ち寄った中道公園は、野の草花に埋もれていた。
足もとには、青いビーズ玉をまいたようなオオイヌノフグリ。ちらほらとヘビイチゴの黄色い花も見える。可憐な花を踏まないように隙間を選びながら、ハルジョオンをかき分けて辿り着いたベンチで一休み。雑草扱いされることの多い野草でも、こうしてみるとやっぱり花は花、心優しくわたしのランチに付き合ってくれるのがうれしい。
見るべき花も、訪ねるべき文化財もないことに心が解放される、ぼんやりとした心持ちが気持ちいい。何かが頭の中で切れてしまったような感じがする。あれ、なんでわたしはここにいるんだっけ。て言うか、ここはどこ。
いつもと変わらない青い空に白い雲、緑の山をさわさわと風が渡っていく。
※ 2013年春、プラムポックスウイルスに感染したため中道梅園の梅はすべて伐採されてしまいました