吉野梅郷梅まつり
東京都青梅市梅郷4-658-5(中道梅園)ほか
ひな祭りが終わると、日本中がなんだかそわそわしてくる。天気予報では、雨を降らす前線よりも桜前線の動向が気になって仕方がない。
日本一(※)と評判の吉野梅郷は街よりも開花が遅い。それが桜を待つ人たちの気持ちに寄り添ってくる。満開を迎えた梅の里には自転車はもちろん、歩くのも苦労するほどの人が梅見に集まっていた。
梅干しや苗木を売る農家や、焼きそばなどの屋台、和太鼓の演奏や踊りなどもあってお祭り気分にうきうきしてくる。梅園では、桜の花見さながらに敷物を敷いて宴に興ずるグループもあって楽しそうだ。外国からの観光客もたくさん訪れていた。
梅の里は山の北側に広がっているので、どの花も逆光にきらめいて目を見張る美しさだ。お酒や食べ物の匂いにも負けない梅の香りにうっとりとする。梅は静かに楽しむものだと思ってきたけれど、まぁ、こういう雰囲気も悪くないかも、と思った一日だった。
※ 「日経PLUS1・おすすめの梅の名所ランキング」日本経済新聞、2009/2/14
※ プラムポックスウイルス感染のため、吉野梅郷の梅は2014年春までにほとんどが伐採されてしまいました