吉野織部之助頌徳碑/旧吉野家住宅
東京都青梅市新町2-28-3(新町御嶽神社) / 新町1-21-9
「新町」というと最近の町村合併や区画整理で安直に命名された地名のように聞こえるけれど、青梅市新町は400年の歴史を持つ由緒正しい名前だ。江戸時代の初めに武蔵野の新田開発の先駆けとなって誕生した「新町村」に由来している。
圏央道青梅トンネルの上にある新町御嶽神社には、この新田開発を指揮した吉野織部之助の頌徳碑が建ち、近くの青梅街道沿いにはその子孫が住んだ屋敷跡が残されている。その二つの間にある大井戸公園には、新田開発において重要な役割をはたした大井戸がある。
新町の新田開発が慶長十六年(1611)、寛永四年(1627)には砂川新田(現立川市)の開発が始まる。承応二年(1653)に玉川上水が開通すると小川新田(現小平市、明暦二年(1656))などの新田開発が始まり武蔵野開拓が加速していく。
地味なたたずまいで見過ごしがちではあるけれど、実は、この一帯は武蔵野開拓史の原点とも言える場所だったのだ。
吉野織部之助頌徳碑 碑文 | 旧吉野家住宅の説明板 | 膳椀倉 || 大井戸