2012年12月6日(木)

熊野神社

東京都八王子市東中野499

大イチョウ

鳥居の真後ろに大イチョウが聳えている。本堂も、背後の山も覆い隠すほどの大木だ。散り敷いた落ち葉で境内が黄金色に染まっている。

神田川の水神社のイチョウも似たような感じだったけれど、あっちは参道の両側にある2本の木が一体化していたのに対して、このイチョウは一本で、しかも、なんと参道のど真ん中に立っている。

境内

由来記に寄れば、熊野権現の恩恵にあずかって子供を授かった夫婦が、文久元年十二月(1862)に献木したものだという。そういうものなら境内の隅とか本堂の脇などに植えそうなものだが、ずいぶんと大胆なことをしたものだ。

まだ樹齢150年そこそこの、ほかの神社などで見る古木に比べれば若い方ではあるけれど、その太い幹には注連縄が巻かれ今や神木として崇められている。まさに「銀杏神社」とでも呼びたくなるような風格さえ感じられるほどだ。

何者やらわからない神様より、こうして目の前に現れた圧倒的な生命力にこそ畏敬と崇敬の念を感じてしまう、…なんて言ったら誰かに怒られそうだな。

神木公孫樹の由来 | 水神社のイチョウ