円通寺
東京都荒川区南千住1-59-11
黄金の観音菩薩が、今まさにロケットに乗って大宇宙へ打ち上げられようとしている。地球に住む人類、動植物のみならず、全宇宙的規模の救済のために空の彼方へ行こうとされているのか。
そんなおかしな考えに取り付かれる、ちょっと不思議なビジュアルのお寺だ。観音像の高さは12m。原形は高村光雲の作だそうだ。
明治維新の上野戦争の遺跡・旧上野の黒門の見学に立ち寄ったのだが、まずお寺の外観に目を惹かれた。両側に籠のようなものが見えるのは、外階段の柵だろうか。上まであがったらどんな景色が見えるのだろう。
本堂に向かって左手に彰義隊の遺跡、右手に大きな塚がある。かつてこのあたりには、源義家が奥州征伐から持ち帰った首級を埋めたという48基の首塚があり、それが江戸時代の刑場の名前に残る「小塚原」という地名の由来となったという説がある。この塚は、おそらくそれらを一つにまとめたものだろうか。塚の上に建っている七重塔には、寺の由緒と小塚原の故事を伝える文書が彫られているそうだ。
荒川区教育委員会の説明板 | 由緒 | 区指定有形文化財・板碑四基 || 彰義隊士の墓・旧上野の黒門