吉野梅郷の桜
東京都青梅市梅郷4-629付近
青梅きもの博物館の裏(西側)の山の斜面を桜の花が埋めている。梅郷には珍しく、桜中心のオープンガーデンだ。
斜面下の道沿いはシダレザクラ、上の方にはソメイヨシノが植えられている。木はまだ若く、植木畑のような景色。上まで登って尾根を越えると、梅の公園の向かい側、天満公園にでる。
中腹と頂上に設けられた休憩所から、吉野の郷と奥多摩の山々を望む景色がすばらしい。頂上には雷電山を狙った竹製の望遠鏡も設置されている。
お弁当を食べながら見ていると、自転車で遊ぶ子供達の姿が見えた。山里の坂道をものともせず、平らな東京の下町を走るように駆け抜けていく。暖かくなって花が咲き、動物たちが眠りから覚め、子供達が飛び回る。春のいのちの交響曲だね。
ところで、見渡す景色の中で以前梅園があったはずの所がぽっかりと空き地になっているのが見えた。相続問題かなにかでマンションに変わってしまうのだろうかと思ったのだが、調べてみると、プラムポックスウイルスという悪い病気がはやっていて、感染したた梅の木が次々に伐採されているのだという。感染を防ぐために、伐採後数年は梅を植えてはいけないことになっている。梅郷から梅林が消えるとは、由々しき事態だ。
…あっ、このオープンガーデンは、そうして伐採された梅林の代わりだったのか。
(参考)2013年の東京の桜開花宣言は、3月16日でした。
※ 2014年3月31日をもって梅の公園の梅も伐採され、梅郷からすべての梅の木が無くなりました。